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鍵屋のブログ

新型コロナウィルス以前の世界 - ギリシャの鍵の話

首都圏近県の緊急事態宣言も解除され、繁華街には人々も戻り始めました。
しかし、新型コロナウィルスとの戦いは、まだ終わったわけではありません。
経済活動を再開したいヨーロッパでは、ドイツに続きイタリアやスペインなど被害の大きな国々でも、サッカーのリーグ戦日程が次々と発表されています。
ギリシャに至っては、海外からの観光客の受け入れも開始するという以下のニュースも目にしました。

ギリシャ、日本含む29カ国の観光客受け入れ 米英仏は除外
https://www.sankei.com/life/news/200530/lif2005300003-n1.html 

実は、新型コロナウィルスの感染が世界中に広まる少し前、ギリシャに出張する機会がありました。
鍵屋がギリシャに出張?オリンピック関連で防犯の仕事なのか?と思われるかもしれません。
残念ながら、今年予定されていた東京オリンピックとは直接関係の無い要件でした。
しかも更に残念な事に、ほんの数日間の短期滞在だったため、風光明媚も歴史的建造物も堪能できませんでした。

ギリシャのホームセキュリティガード猫今回は、その短い滞在期間中に目にしたギリシャの住宅の防犯対策を紹介してみようと思います。
まずは、右の1枚から。

ギリシャでは最強の整備員として、玄関先に猫を配置しているようです。
自転車の盗難防止にも一役買っているのでしょうか?

・・・というのはもちろん冗談で、猫の後ろのドアが目的の防犯対策です。


一見ボロボロの無防備なドアに見える以下の3枚も、同様に防犯対策が施されているドアの例です。 

 ギリシャの家のドア   ギリシャのドア   ギリシャのドアの鍵 

実は全て、頑丈なユーロ・ロックが搭載されています。

ユーロ・ロックについては、前回ステルス・キーについて書いた際にも触れましたが、一般的に広く欧州で使われているシステムです。
最新のユーロ・ロック右の写真は、ギリシャのホームセンターで売っていた最新のユーロ・ロックです。
その仕組みが一目で分かると思います。

美しいギリシャの風景は一つもありませんが、新型コロナウィルスの話題ばかりの日常に、ちょっとは気分転換の目休めになったのではないでしょうか。
機会があれば、ゆっくりギリシャを観光してみたいとは思いますが、それもこのウィルスに対抗する手段が見つかってからの事です。
訪問を歓迎すると言われても、安心して渡航できる日はまだまだ先になりそうです。

突然の全世界的な混乱で、様々な予定変更を余儀なくされた人々が数多くいると思います。
皆、仕切り直しで再スタートができるその日まで生き延びる必要があるはずです。
私たちができることは、まずは身近な安全を守るための防犯対策作業です。
もうひと頑張りして夏を迎えます。

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2020/05/31        キープランナー 代表   |    タグ:ロック , , セキュリティ

広がる新型コロナウィルスの影響 - ドイツと鍵の思い出

私たちが主に防犯対策作業を行う東京・横浜周辺の関東圏では、依然として緊急事態宣言下で新型コロナウィルスの感染拡大防止のための生活が続いています。
そろそろ他の話題も取り上げたいのですが、このように地球規模で大きな問題から目をそらすのは至難の業です。

とは言え早期に大混乱が始まった欧州方面は、さすがに少しづつ日常を取り戻しつつあるようです。
ドイツのブンデスリーガもリーグ戦を再開しました。
ネット上の記事なども、目先の緊急対策中心から、少しづつ未来に目を向けた内容が出始めているのが分かります。
そんな中、先週出されていた以下の記事を目にして、思い出すことがありました。

Security Essen Trade Fair Canceled Due to Coronavirus Crisis
https://securitytoday.com/articles/2020/05/14/security-essen-trade-fair-canceled-due-to-coronavirus-crisis.aspx

シリンダー錠でもハイセキュリティは可能今年、ドイツのエッセンで開催予定だったセキュリティショーが、新型コロナウィルスの影響で中止されるという記事です。
2年に1度開催されるセキュリティエッセンには、2年前の秋に行われた前回のショーで初めて訪れて、その様子を簡単にこのページ(セキュリティ製品視察 in ドイツ - Security Essen 2018)で紹介しています。
ドイツ国外からの出展者が参加できなければ、中止になるのも当然でしょう。
ちょっとした思い出のあるイベントが、移動の自由が制限されるとこのように様々なところに影響が出てしまうという・・・という一例になってしまって残念です。

様々な懐かしい記憶がよみがえりましたが、更に、先月出ていた以下のギズモードの記事を思い出しました。

複製するのが困難な3Dの鍵「ステルス・キー」。パターンは内側に隠されている
https://www.gizmodo.jp/2020/04/stealth-key.html

実は、このUrbanAlps社製のステルス・キーは、前回のセキュリティエッセンに出展されていました。
そのため、運良く実物を見ることができました。
折り曲がった内側に鍵山の溝がある良く出来た鍵でした。
どの鍵も外見からは鍵山が見えず、どれも同じただのブランクキーに見えます。
凄くセキュリティ性が高く、感動したのを覚えています。

残念ながらドイツの製品なので、当然ですがユーロ・シリンダーの規格しかありません。
日本で使うとすれば輸入になるので、合鍵の発注から納期までの時間と費用がかかってしまいます。
そういった事情を抜きにすれば、今でも凄い技術でハイセキュリティな鍵だと思います。

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2020/05/21        キープランナー 代表   |    タグ:ロック , , セキュリティ

鍵屋は新型コロナウィルスと戦えるのか?(6) - 外出制限下の犯罪の傾向

5月に入った関東地方は、初夏を通り越して一気に夏日になるほどの陽気になりました。
しかし、相変わらずの新型コロナウィルスへの警戒態勢は続いています。
敵をやり過ごす引きこもり大作戦には少々辛い季節ですが、まだまだ油断はできないようです。

このところメディアには、新型コロナウィルス関連の情報として、少し遡った時期の報告や分析が出始めています。
その当時の専門家の方々の意見が、実際に国の政策対応を担う人々にどのようにとらえられていたのかは不明です。
しかし、そういったものを見聞きするにつけ、政府がマスク配布を決定した頃に緊急事態宣言が出されていれば、もう少し感染を減らすことができたのではないか?と思えてきます。

ビジネスの防犯対策が急務世界中のセキュリティ業界でも、早い時期からこの事態に対応すべく様々な情報が集められています。
以下は、3月末の時点で出されていた、イギリスの犯罪関連レポートに関する記事です。

Reports suggest surge in break-ins at commercial sites during coronavirus lockdown  
https://www.ifsecglobal.com/security/reports-suggest-surge-in-break-ins-at-commercial-sites-during-coronavirus-lockdown/

ロックダウン下の犯罪状況を端的に表したタイトルの通り、この記事では、商業サイトでの不法侵入が急増している、という警察のレポートが紹介されています。
しかし妙な事に、このすぐ後の4月に入ると、まるでこの記事とは逆の状況を示すかのようなタイトルの記事が目に付くようになります。
以下のタイム誌の記事がその例です。

Crime Rates Plummet Around the World as the Coronavirus Keeps People Inside
https://time.com/5819507/crime-drop-coronavirus/

コロナウイルスによって人々が家の中に閉じ込められ、世界中で犯罪率が急落している、というタイトルです。
犯罪は増えているんじゃなかったのか?
ほんの1週間程で、犯罪は減少傾向に転じたというのか?
コロナ関連の情報は既に膨大で、タイトルを読むだけでも精一杯という忙しい人々は、矛盾する見出しに困惑するはずです。
以下の米・デンバーのニュース記事は、状況が一目瞭然で親切なタイトルだと言えるでしょう。

Crime dips dramatically in Denver during coronavirus, but some offenses are on the rise
https://www.denverpost.com/2020/04/23/coronavirus-denver-crime-trends/

地元の情報に限定しているとは言え、タイトルだけではなく内容も分かりやすく書かれています。
そしてその犯罪の傾向分析は、世界の傾向と一致しているようなので、ここからその状況を見てみることにします。

記事には、犯罪減少の最大要因は、人々が外出を控えて家にいるので交通事故や薬物犯罪が大幅に減った事だ、と書かれています。
人間が街中に出歩かなければ、事故が減るのは道理です。
違法な薬物は、宅配便でご自宅にお届けOK!というわけにもいかないでしょう。
しかし、全ての犯罪が減少したわけではなく、商業施設への侵入窃盗や車の盗難、重度の暴行障害事件などは増えている、と書かれています。

コロラド大学の犯罪学教授によれば、犯罪の発生には、機会、動機、犯罪の発生を阻止する人の存在、という3つの主な要因があるそうです。
住宅には人がいることが多くなり、その結果、空き巣の機会が失われることになっています。
その反対に商業施設からは人が消え、泥棒の恰好の餌食となるわけです。
人の目が減り、犯罪の機会を与えてしまうことが、いかに危険な事かが分かります。
私たちの防犯対策のターゲットは、まさにその部分なのです。
今月も引き続き、可能な範囲での防犯対策業務を行います。

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2020/05/12        キープランナー 代表   |    タグ:災害 , , セキュリティ