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鍵屋のブログ

DIYセキュリティのリスク - 再び表面化した危険

新型コロナウィルス対策で外出を控える事情から、DIYが人気になっているようです。
様々なものを手作りする流行の中に、防犯対策の自作も含まれているのかは不明です。
しかし、先月またしても不安なセキュリティ関連記事を目にしました。

DIYセキュリティの危険記事の主役はGuardzillaという中国の会社です。
名前はいかにもな感じですが、手頃な価格のホームセキュリティカメラのメーカーでそれなりの販売実績があり、しかし今まで何度かセキュリティ上の問題が発覚し、それを無視し続けていたメーカーでもあります。

Guardzilla Shuts Down, Leaving Security Camera Customers Stranded
https://www.consumerreports.org/home-security-cameras/guardzilla-shuts-down-leaving-security-camera-customers-stranded/

記事では、この小さなメーカーが、セキュリティ上の欠陥や役立たずになったカメラを小売店に残したままひっそりと廃業した、と伝えています。
そのため、メジャーなチェーン店やオンラインサイトなどでも、このメーカーのセキュリティカメラが販売され続けているようなのです。

Guardzillaのカメラは、アプリにサインインしたり新しいカメラをアカウントに追加することができなくなった、ということがコンシューマー・レポートの製品テストで判明しているそうです。
なので、「買っても何の役にも立たないので買わないように」と警告しているわけです。

他メーカーのインターネット接続型のカメラ同様、Guardzillaのカメラも会社のサーバーにユーザーのビデオ映像を保管していたということですが、現在そのサーバーはシャットダウンされているようだ、と書かれています。
「しかしそれは、ビデオ映像が消えたという意味ではない」という一言は、ユーザーを更なる不安に陥れるものかもしれません。
記事には、「オフィスの椅子や古いファックス機とは異なり、ユーザーの個人的なビデオは会社の資産の1つであり、売却で譲渡することができる」という説明があります。
せっかく買った防犯カメラが使えなくなっただけでも迷惑ですが、問題はそれだけでは無い可能性があるようです。

こういった形でシステムをシャットダウンし、ユーザーの手元にゴミと化した機器を残して消えたメーカーは、この会社が初めてではないと書かれていますが、確かに前にも目にしたことがあるような話です。
なぜ同様のケースが何度も起きるのか?
「これは間違いなくIoTに関する体系的な問題だ」というコンシューマー・レポートの専門家のコメントで、その理由が分かると思います。

IoT機器が必要とするサーバーやシステムは、製造元などが維持管理を行わなければなりません。
DIYセキュリティと名乗っていても、IoTの防犯機器は、自分で所持や管理をしていないサーバーやシステムに依存しているのが実情です。
もちろん、優れたDIYセキュリティ機器も存在します。
鍵屋の私たちが自分たちの仕事を奪われないように、DIYセキュリティの恐怖を煽っているわけでもありません。
しかし、DIYセキュリティ機器として人気の低価格帯防犯カメラ製品には、この類の危険性が潜んでいることは事実です。
そしてGuardzilla社の360度HD防犯カメラは、今でも日本のアマゾンのサイトで販売されています。

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2020/07/31        キープランナー 代表   |    タグ:防犯カメラ , セキュリティ

コロナ時代のセキュリティ(3) - 急増する防犯機器の活用

前回、プライバシー保護と防犯対策に関する意識の変化についてふれました。
私たちが普段見聞きするニュース報道などでも、新型コロナウィルス感染経路の追跡手段として、防犯カメラ等のセキュリティ機器が徐々に活用され始めていることが分かります。
そこで今回は、最近の監視社会に関する記事を見てみたいと思います。

新型コロナウィルスと防犯対策以下は、先月セキュリティ情報サイトに掲載されていた記事です。
Covid追跡の手段と関連して、世界的に監視社会が広まりつつあるという内容です。

Growth in global mass surveillance linked to COVID tracing measures
https://www.ifsecglobal.com/video-surveillance/growth-in-global-mass-surveillance-linked-to-covid-tracing-measures/

この記事では、職場の「新しい常識」として、サーマルカメラによる体温測定の定着を予測しています。
そして、既に顔認証システムやセキュリティカメラの使用が急激に増加している、と述べています。
デジタル権の専門家によれば、新型コロナウイルス発生の間に世界中で監視が広まり定着してきているので、プライバシー擁護派が懸念しているということです。

Top10VPNというデジタルプライバシー擁護のサイトによると、現在35か国でデジタルトラッキングが行われており、少なくとも28か国で連絡先追跡アプリが使用されているそうです。
更に、そういったアプリの半分以上は、ユーザーのデータがどれだけの期間保存されるのかを明らかにしていない、とも述べています。
そして、中国、イスラエル、インド、バーレーン、クウェート、ノルウェーなどが最も監視追跡を行っている政府とされています。

アムネスティインターナショナルによれば、連絡先追跡アプリの一部は「正当な範囲を大きく逸脱した侵害的監視ツール」であることが判明しているそうです。
国別アプリの状況に興味がある方は、Top10VPNが調査分析した表(Covid-19 Digital Rights Tracker Report)が公開されています。
日本でもマスコミが取り上げて話題になった韓国の接触追跡アプリもリストに含まれていて、プライバシーに関するチェックも行われています。

個人的には、ここであげられている人権侵害的な監視追跡ツールを使う政府のリストに、ノルウェーが入っていることに少し驚きました。
詳しい事は不明ですが、先進的と言われる北欧の国が安全とプライバシーを秤にかけた結果なのかもしれません。
当然ですが、私たちが行う防犯対策で導入・設置を行うセキュリティ機器は、こういった追跡ツールのようなものではありません。
しかし、生体認証システムや防犯カメラなど個人情報に関連する防犯機器は、確実に増えてきています。

パンデミックの第2波は必ず来ると言われています。
そして私たちの社会は、まだセキュリティと個人データの保護に対する落としどころを見つけてはいません。

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2020/07/21        キープランナー 代表   |    タグ:サイバーセキュリティ , 防犯カメラ , セキュリティ

防犯カメラにできること - 事実の記録

日本列島は、毎年のように大きな自然災害が発生するようになってしまっています。
このところの大雨で被害に遭われた各地の方々には、心からお見舞い申し上げます。

地方で発生した災害は、関東地方の私たちにも無関係ではありません。
例えば、私たちが正規代理店としてその製品を取り扱っているロックマンジャパン社は、今回の大雨の被害が及んだ鹿児島の会社です。
心配で連絡を取り合っていましたが、スタッフ一同の無事が確認できて一安心しました。
私たちの社会は、目に見えている部分以上に繋がっています。
被災地がどこであっても、これ以上の被害が無いことを祈るばかりです。

一方、私たちが活動する都心部では、経済活動の再開と共に新型コロナウィルスの感染者が増えています。
予想されていた事態とはいえ、的中しても全く喜ばしいことではありません。
私たち一般人の様々な活動が制限されるのはもちろん不便ですが、医療関係者にかかる負担は深刻です。
通常の仕事ではもちろんのこと、生活の中でも注意を払わなければならないことが多々あるようです。

店舗のセキュリティカメラ先月耳にした以下のニュースは、そんな医療関係者の状況が関連したものでしたが、防犯機器が最悪の事態を防ぐための役に立って良かったと思った事件でした。

「僕サーズ」聞き間違えられ逮捕「時勢が悪かった」
https://www.sankei.com/west/news/200617/wst2006170007-n1.html

本来の防犯の目的とは違う使い方かもしれませんが、防犯カメラを設置したことにより事実確認ができたという利益があったことは確かです。
もう5年も前の事ですが、アメリカで起きた類似の事件をこのブログ(防犯カメラにできること - 無実の証明)でも取り上げています。
防犯カメラの映像に関しては、プライバシーが問題だという意見も十分理解できますが、このような証拠となるのも事実です。

防犯カメラ映像の他にも、このところ欧米諸国の黒人差別への抗議運動(BLM)で注目されているのが、警察のボディカメラの映像です。
警官が一般市民に暴力をふるう様子も分かりますが、正しく対処しているケースの証明もできます。
その効用は表裏一体で、装備の採用に関しても防犯カメラの設置同様プライバシーの問題から、世界各地で賛否両論あるようです。

ここ数か月、様々な地球規模の問題が起きています。
全ての事が目まぐるしく移り変わっています。
プライバシー保護と防犯対策のバランスも、少しづつ変わりつつあるような気がします。

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2020/07/12        キープランナー 代表   |    タグ:防犯カメラ , セキュリティ