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鍵屋のブログ

防犯機器にも進化論 - シリンダー錠の行方

最大16連休が期待されていた今年のゴールデンウィークは、去年に逆戻りした感があります。
人間の事情など全く関係無いウィルスが敵である以上、活動を減らすことは理にかなった抵抗手段でしょう。
一年以上続いている医療関係者の負担に比べれば、私たちは行動を必要最小限に限定される程度で許されています。
鍵屋の私たちも、セキュリティ上必要不可欠な作業に限定しての業務継続になります。

さて、前回に続きシリンダー錠の話です。
電気錠が全世界的に普及しつつある今、なぜまだシリンダー錠なのか?
特にコロナ感染の対策が重要な時節柄、鍵を始めとした防犯機器の最大の売りは「タッチレス」のはずです。
今更シリンダー錠を新規に開発しても需要は先細りだろう、というのが一般的な見方でしょう。
使い勝手の他にも様々な事情が想定できますが、ヨーロッパでは、建物や施設の保険に関連した理由もあるようです。

シリンダー錠の進化は止まらないまたしても前回紹介したアッサアブロイ社の鍵の登場ですが、以下は先月出された記事です。

Belgian expo hall switches to key-based access control
https://www.ifsecglobal.com/access-control/belgian-expo-hall-switches-to-key-based-access-control/

ベルギーの展示場施設に新たに導入されたというのが、いわゆる「鍵」を使用する入退室管理システムです。
数百個ものドアがある広い施設で、無線によるアクセスコントロールが必要だというのなら、なぜわざわざ物理的な鍵を使うシステムを導入するのか?
他にいくらでも最新の防犯対策の選択肢があるというのに、なぜ今シリンダー錠の鍵なのか?

記事には、この施設に対する保険の要件として、デッドボルトの使用が含まれていると書かれています。
従来型のシリンダー錠からのセキュリティ強化が容易な、物理鍵を使用するこのシステムは、どうやらそういった事情で誕生したもののようです。

電子ロックと機械式の鍵が合体したようなこの仕組みは、以下の動画で分かりやすく解説されています。

How to use a Medeco CLIQ Key | Medeco Locks
https://www.youtube.com/watch?v=uSbQLqC-D8M

鍵を要するこのシステムは、ヨーロッパのビジネスを考慮した結果開発された複合的な防犯機器とも言えそうです。
とは言え、日本の私たちにも利用価値が無いわけではありません。

カードやタブやスマートフォンのような新しい鍵のスタイルが、誰にとっても使い易いとは限りません。
最新技術に抵抗があるシニア世代や障害を持つ方々の中にも、「鍵」の形がセキュリティの選択肢として必要になる場合があるでしょう。

防犯機器の世界でも進化の過程が枝分れして行き、多様性が重要になって来るのかもしれません。

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2021/04/29        キープランナー 代表   |    タグ:ロック , , 入退室管理 , アクセスコントロール , 電気錠 , セキュリティ